うさ日記

憂さ晴らしに書くのかもしれません

ダブスタクソ姑

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女第7話「シャル・ウィ・ガンダム?」までのネタバレを含みます。

 

 

 

ガンダムじゃねーか!

 

……失礼しました。大きな声を出してしまいました。いやでもプロスペラがダブスタするから……。

 

というわけで7話はいろんなびっくりがありましたね。まずOPが一部差し替えられている!新章突入、1クール目も後半に差し掛かったことを盛り上がる意図でしょう。おい!ダブスタクソ親父もガンダム隠し持ってんのか!

 

今回はスレミオニカと男が新規プロジェクトの発表会に参加するというお話でした。グループ内コンペでこんなパーティー開くとか、ベネリットグループは金持ちですね。あと会場が学園であることから、学生からの提案も汲み取る制度があるようです。

 

そこで地味に気になったのがYOASOBI版デミトレーナー!4話のアムレット・レイコといい、水星の魔女は小ネタも面白くていいですね。

 

そして色々起こります。一気に順不同で羅列すると、嫁姑でいがみあったり、ラウダに狸が馬鹿にされたり、シャディクがミオリネの変化に残念がったり、クソシャディクがニカ姉と意味深なやり取りをしたり、オリジナルエランがスレッタをうまいこと誤魔化したりしました。

 

嫁姑のいがみあいはかなりのギスギスでしたね!プロスペラが握手に右手を差し出したのは、左手で握手をするのが無礼だからか、それとも義手で握るのが相応の相手だからか……。ここに火種が1つ。

 

あとラウダにもグエルがスレッタガチ恋なのを見抜かれてるのは笑いました。ラウダは恐らくこれまで兄が後継者ということで自分を曲げてきたことが多いでしょうから、その責務を投げ出しつつある兄に思うところがあるのでしょう。火種が2つ。

 

さらにシャディクとミオリネが幼馴染なのも判明しました。まぁ当然と言えば当然ですし、同様の経緯でグエルとも幼馴染でしょう。でもどーして変化が残念なんですかねー不思議ですねー激重感情ですかねー?火種が3つ。

 

そしてシャディクはミオリネのみならずニカにもちょっかいをかけます。なにやら怪しい会話。どうも以前になんらかの指示を出したようです。正直視聴者目線からするとなんのこっちゃ分かりませんが、強いて言うならニカ姉が1話冒頭からスレッタに積極的に話しかけてきたのが不自然です。今の関係が丸ごと演技ということは流石にないでしょうが、その発端はシャディクの指示だったのかもしれません。ニカ姉を曇らせるな!チュチュ、ステイッ!ステイッ!火種が4つ。

 

そしてオリジナルエラン!花江さんの演技力により、「オリジナルエラン自身」とも「エラン4号」ともことなる、「4号のふりをするオリジナル」という表現が印象深かったですね。どうしようこのままエランがプルシリーズみたいになったら。そしてその違いに気付かないスレッタ!違いの分からない女です。多分ミオリネがシャンプーとか変えても気付きません。火種が5つ。

 

うーん、火種しかない!どうしましょう、ハッピーバースデーでも歌っときますか?でもまた死ぬしな……。

 

そして遂に始まる魔女裁判!CEOsの皆さんが勢揃いで盛り上げます。そもそも権力者が4人いるのって、いろんな処理を分担して行えるのがメリットだと思うんですけど、この人たちいっつも一緒にいますね。仲良しか?

 

そして重要ワード!ガンダムは共鳴する!……らしいです。でもプロローグではしてなかったしなー?パーメット粒子にはまだ謎が多いですね。

 

んでミオリネのプレゼンからの株式会社ガンダム!まぁ株式会社ポケモンがアリなんですからアリでしょう。そしてそこに投資するデリング!そして不穏な言葉、「ガンダムの呪いは重い」。

 

巷ではこのデリングの行動が娘を思ってのこととされています。うーん見事な掌返し。しかしどうなんでしょう?ミオリネの偏見はあるでしょうが、娘を妻の葬儀にも参加させず、ピアノをやめさせたり婚約者を決めたりと強権的であることは事実のように思われます。ま〜ぁ他の親がロクデナシばかりなので相対的に評価高いかもしれませんが……。個人的にはそもそも強権的な人物で、それを他人にも娘にも分け隔てなく横暴に振る舞っているように見えます。

 

ではその目的はなんなのでしょうか?彼の経歴としては軍人上がりで、企業監査組織カテドラルの責任者でした。それが恐らく21年の間に軍事力を盾に経営の実権を握り、半ば下剋上的にベネリットグループの総裁にまで上り詰めたのでしょう。実際この短期にそこまで成り上がる才覚は一角のものですが、やはり反発も大きく御三家には暗殺まで視野に入れた排除を目論まれています。つまり彼らの目的はベネリットグループ内での権力の奪取です。しかし、デリングは?デリングの目的は権力だったのでしょうか?

 

そんな彼の目的が窺える言葉、というか彼の信念が垣間見えるシーンがあります。それがプロローグでの「人は人を殺す責任を最低限自分で担うべき」という考えです。これは恐らく彼が戦場で培った考え方でしょう。これに基づいてガンダムの禁止とオックスアース及びヴァナディーズの殲滅を実行します。当時ガンダムは新基軸の強力なMSとして注目されており、地球-宇宙間の緊張を高めるとされていました。つまり彼はガンダムの否定と同時に、緊張を緩和し争いを未然に防いだ……とも言えるわけです。

 

個人的には、ここに彼の目的があるように思われます。MSを売り、支配と争いを司る企業に対して、争いを未然に防ぐために強権を振るう元軍人。なんともねじくれて面白い関係ではないでしょうか?

 

そしてもう一つの重要なこと。「ガンダムの呪いは重い」。これは何を意味するのでしょう?少なくとも、搭乗者が死ぬだとかなんとか、そんなみんなご存知のことではないでしょう。

 

ここで少し脱線を。水星の魔女ではすでにさまざまな火種がありますが、その中に確実に学園の中では解決できない問題があります。それはアーシアンスペーシアンの対立です。これは学園のみならず社会全体の問題であるため、地球寮のみんなの扱いが劇的に良くなるだけでは解決にならないのです。ですが作品としてはここにもケリをつける必要があるでしょう。

 

そこで考えられるのが、ガンダムの呪いがこの差別構造に絡んでくる、という事態です。中でも特に最悪なのは、ガンダムという力がアーシアンを利する展開です。デモ映像などからも分かる通り、現在この対立はかなり根深いものとなっています。にもかかわらず本格的な武力衝突にならないのは、ひとえにアーシアンサイドに軍事力がないからです。意欲はあれど、能力がない。もしそこにガンダムという力が加わればどうなるでしょう?確実に戦争になります。そして最悪なのは現在わかっているガンダムの呪い、つまり副作用が、アーシアンには通用しなかった場合です。

 

気になっていることがあります。それはパーメットの産出地域です。いえ、星域と呼ぶべきでしょうか?作中で明言されているのは火星、水星、月のみで、あれほど過剰労働を強いられている地球では産出するとは言われていません。パーメットは空間に広がる性質があるので、活用されている場所では少なからず漂っているのでしょう。つまり、地球はパーメット的に無菌空間となっています。

 

もし、もしですが。エアリアルという無害なガンダムの製造に、パーメット粒子にさらされていない人間の生贄が必要だとすればどうでしょう?それはつまり、まだ4歳と幼くあまりパーメット粒子に晒されていなかった子供であるとか、或いは……アーシアンであるとか。

 

デリングの言う呪いとはここにあるのではないでしょうか?つまり、ガンダムは戦争の火種になるのでは?そうすれば魔女は地球にとっては解放の聖女、宇宙にとっては反逆の魔女となるでしょう。この視点による二面性は、さながら田舎者でありながら声に導かれ聖女として振る舞い、最後には魔女裁判にかけられ処刑されたジャンヌ・ダルクのようです。おや?そういえば水星という田舎からやってきて魔女裁判にかけられそうになった子がいた気がしますね?

 

不穏。不穏です。ですが多分、アーシアンスペーシアンの対立は戦争になります。いやだなー怖いなーと思いますが、ぶっちゃけ地球寮の面々だけ数が多いことからしてなんか同じ船になりそうだし。というわけで、争いを止め、人々に対話による協調をもたらせ!ガンダム