うさ日記

憂さ晴らしに書くのかもしれません

令和のシュラク隊、じゃあねぇんだよ!

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女第8話「彼らの採択」までのネタバレを含みます。

 

ふと思ったんですけど。

EDの「君よ、気高くあれ」が今1番似合ってるのグエルじゃないですか?

 

まぁそれはそれとして、今回は地球寮とシャディクがクローズアップされた回でしたね。

 

ギャンブラー男子たちの本音からすると、地球にもやはり経済格差はある様子。まぁアーシアン一派も一枚岩ではないからな。また地球では過去に戦争が起こっており、戦災孤児なども多くいる様子です。それなりの軍事力があることは分かりましたが、それでもスペーシアン相手に全面戦争を起こせないのは、やはり経済力の格差とパーメットの産出量の問題なのでしょうか。

 

ところでギャンブラー男子の見ていた学園内オッズという形で、現在のパイロットランキングが明らかになりました。シャディクが最もオッズが低い、つまり人気なのは、おそらくほぼ負けていないからでしょう。次点でスレッタ、エラン、グエルと続きます。まぁ納得ですね。そしてその後少し開いてラウダの名前が。実は彼も、兄には及ばないまでもそれなりに優秀なようです。またグエルがシャディクに対して「俺との決闘を避けていた」と発言しているあたり、以前に発生した御三家同士の決闘はラウダとシャディクあたりの決闘だったのかもしれません。

 

そして実はここに重要な情報が!順番は前後しますが、今回のラストに出てきたシャディクガールズの内、2人がなんとランクインしているのです!特にいかにも気が強くてゴブリンに負けそうな(偏見)見た目のサビーナ・ファルディンはスレッタと御三家に続いて5位にランクイン!またその他のメンツも同等に優秀なことが見込まれます。ただでさえ恐らくはプロローグで見られたガンド殺しが控えているにも関わらず、この優秀なパイロットたちを1人で相手するのは流石のスレッタも厳しいか……?しかし株式会社ガンダムの設立には、決闘で学園内の規則変更を取り下げさせる必要があります。チュチュは手伝ってくれるかもしれませんが、それでも2vs6……。助けてくれる人を探そうにも、御三家に目をつけられかねない決闘に関わりたいなんて生徒はいるはずもありません。

 

あぁ、もし……もし!

パイロットとして優秀で、

・スレッタを助ける動機があって、

・今寮に所属していないとかで御三家に目をつけられても困らない

なんていう都合のいいパイロットがいたら………

 

 

居ますね。1人。

グエル・ジェタークという男が。

 

ああっ!でもまだダメです!

今のグエルは文無し宿なしMSなし!その証拠に、かつては決闘を挑まれては敵わないからと燻っていたであろう雑魚どもに舐められる始末です!彼らが舐めた態度を取れるのは、グエルが半ば勘当されたという事情だけでなく、彼にMSがなければ決闘を挑まれないからでしょう!

 

地球寮からMSを貸そうにも、あるのはチュチュの旧式デミトレーナーのみ!いかにニカ姉といえど0からMSは作れません!なんなら今回はシャディクに囁かれて地球寮の助けになれないまであります!

 

あぁ……もし!もし!

・地球寮が自由に使えて、

・性能的に最新鋭のMSと戦えて、

・ちょうど本来のパイロットがいなくてフリー

なんていう都合のいいMSがあれば………

 

 

 

ありますね。

ガンダム・ファラクトという厄ネタが。

 

というわけで、次回。

グエルがデータストームで大変なことになります。なりません。なりませんように!

 

それはさておき、地球寮のみならずシャディクにも注目しましょう。虚実が入り混じり本音が見えにくいシャディクですが、恐らく人に聞かせるつもりのない言葉には本音が表れているでしょう。

 

とすると本音だと言い得るのは、

ミオリネへの、君は変わったよ。残念だ。という独り言

父親との電話を切った後の、狭すぎる。視野も、思想も。という独り言

グエルに対する、お前になら任せられると思ったからだよ。という聞こえないほど小さな呟き(これは文脈的にミオリネのこと)

 

あたりでしょう。ここから推測するに……

 

しゃ、シャディクさんはっ!

みっ、みみみミオリネさんのことが、す!すすす!

好きっ!?

 

なのでは?

いや割とマジでそうだと思います。理由は単純。ミオリネが人のバックボーンを問わない人格だからです。ミオリネはダブスタクソ親父と同じく強引すぎるきらいはありますが、世間の差別や偏見を内面化しないところがあります。我が強いんですね。それが端的に現れているのは、4話「見えない地雷」でのチュチュに対する「地球寮の子?属性だけで判断するならあなたを差別するスペーシアンと同じね」的な発言です。記憶にある限り、地球寮の面々をアーシアンと蔑まなかったのは、その言葉が差別的な意味を含むと知らなかったスレッタとミオリネだけです。それだけ、ミオリネの思考はスペーシアン離れしていると言えます。まぁ母親由来の地球への憧れはあるでしょうが。

 

そしてこれは孤児として拾われながらその努力と能力で養子にまで上り詰めた幼い日のシャディクにも向けられたことでしょう。企業トップの父親すら狭い視野、狭い思想と言い切れるシャディクですから、さぞ子供の頃から切れ物だったと思われます。しかし周りは素直には受け取らない。僻んだり、やっかんだり。そんな中、おそらく一緒に出した企画の時にミオリネは正面から彼のことを認めたのではないでしょうか?

 

そう、もうお分かりですね?

自分自身を初めて見てくれた人。

グエルにとってのスレッタが、シャディクにとってのミオリネだったのです。

 

というわけで、シャディク視点ではNTRものだったわけですね!ちなみにシャディクハーレムですが、あれはミオリネを愛していても、ミオリネには愛されない(会社側の人間だから)自分を慰めるためのハーレムな気がします。そして、おそらく彼女らもそれは承知の上でしょう。それが分からないほど女という生き物は愚かにはなれませんからね。

 

それから最後にちょっと小ネタを。アスティカシア高等専門学園についてです。この学園ですが、おそらく17年前に作られたものと思われます。理由は2つ。学籍番号とデミトレーナーの形式番号です。

 

学籍番号は、例えばスレッタならLP041となっており、前から順に学年、所属学科、出席番号を示しています。スレッタなら2年生、パイロット科の出席番号41番ってことです。3年生がK、1年生がMです。Mはアルファベット順にAから数えて17番目なので、多分今年は設立17年目ということですね。

 

また学園内のパイロット科などが使用しているMSデミトレーナーですが、この形式番号はMSJ-121となります。この121はおそらくガンダムにありがちな製造開始年を示しており、作中時間AD121年においては去年採用された新品同然のMSというわけです。そして貧乏ゆえに新品が買えなかった地球寮でチュチュが使っている旧式のデミトレーナーがMSJ-105CC。末尾のCCはChuatury Customの略でしょう。そしてその数字が105。これもまた製造年を示しているとすれば、今から17年前。つまり学籍番号と一致するわけですね。

 

このことから学園が17年前に開かれたのは確定だと言えるでしょう。だからなんなんだ、考察でマウント取りたいのかこの野郎とお思いかもしれませんが、実は大事なことなんじゃないかと思っています。

 

21年前、おそらくプロローグで描かれたヴァナディース事変が起こりました。そしてその四年後、アスティカシア高等専門学園が開校します。その年、ミオリネは生まれたはずです。

 

偶然でしょうか?もしかして、この学園自体がデリングからミオリネへの贈り物なのでは?

 

なーんて、考えすぎな気がします。そもそもダブスタクソ親父ですからね。幼いミオリネを身籠った時点で余命幾許もなかった妻に変わり、トマト農園という小さな温室でなく、冷たい宇宙の中にコロニーという温室を作っていたなどというのは考えすぎでしょう。

 

なんて言ってたら放送まで1時間となりました。

復活のグエルとなるのか!?そもそもあと一歩、君に踏み出せたならどうなるのか!?というかあと4話で前半の区切りはつくのか!?クソダサPVは世間にウケるのか!?カルド博士とガンド医療の存在そのものが闇に葬られた理由とは!?などなど様々な疑問が残……いや最後のやつはマジで考えた方がいい気がしますが、気になることがたくさんある水星の魔女!絡まる思惑を、その刃で断ち切れ!ガンダム

ダブスタクソ姑

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女第7話「シャル・ウィ・ガンダム?」までのネタバレを含みます。

 

 

 

ガンダムじゃねーか!

 

……失礼しました。大きな声を出してしまいました。いやでもプロスペラがダブスタするから……。

 

というわけで7話はいろんなびっくりがありましたね。まずOPが一部差し替えられている!新章突入、1クール目も後半に差し掛かったことを盛り上がる意図でしょう。おい!ダブスタクソ親父もガンダム隠し持ってんのか!

 

今回はスレミオニカと男が新規プロジェクトの発表会に参加するというお話でした。グループ内コンペでこんなパーティー開くとか、ベネリットグループは金持ちですね。あと会場が学園であることから、学生からの提案も汲み取る制度があるようです。

 

そこで地味に気になったのがYOASOBI版デミトレーナー!4話のアムレット・レイコといい、水星の魔女は小ネタも面白くていいですね。

 

そして色々起こります。一気に順不同で羅列すると、嫁姑でいがみあったり、ラウダに狸が馬鹿にされたり、シャディクがミオリネの変化に残念がったり、クソシャディクがニカ姉と意味深なやり取りをしたり、オリジナルエランがスレッタをうまいこと誤魔化したりしました。

 

嫁姑のいがみあいはかなりのギスギスでしたね!プロスペラが握手に右手を差し出したのは、左手で握手をするのが無礼だからか、それとも義手で握るのが相応の相手だからか……。ここに火種が1つ。

 

あとラウダにもグエルがスレッタガチ恋なのを見抜かれてるのは笑いました。ラウダは恐らくこれまで兄が後継者ということで自分を曲げてきたことが多いでしょうから、その責務を投げ出しつつある兄に思うところがあるのでしょう。火種が2つ。

 

さらにシャディクとミオリネが幼馴染なのも判明しました。まぁ当然と言えば当然ですし、同様の経緯でグエルとも幼馴染でしょう。でもどーして変化が残念なんですかねー不思議ですねー激重感情ですかねー?火種が3つ。

 

そしてシャディクはミオリネのみならずニカにもちょっかいをかけます。なにやら怪しい会話。どうも以前になんらかの指示を出したようです。正直視聴者目線からするとなんのこっちゃ分かりませんが、強いて言うならニカ姉が1話冒頭からスレッタに積極的に話しかけてきたのが不自然です。今の関係が丸ごと演技ということは流石にないでしょうが、その発端はシャディクの指示だったのかもしれません。ニカ姉を曇らせるな!チュチュ、ステイッ!ステイッ!火種が4つ。

 

そしてオリジナルエラン!花江さんの演技力により、「オリジナルエラン自身」とも「エラン4号」ともことなる、「4号のふりをするオリジナル」という表現が印象深かったですね。どうしようこのままエランがプルシリーズみたいになったら。そしてその違いに気付かないスレッタ!違いの分からない女です。多分ミオリネがシャンプーとか変えても気付きません。火種が5つ。

 

うーん、火種しかない!どうしましょう、ハッピーバースデーでも歌っときますか?でもまた死ぬしな……。

 

そして遂に始まる魔女裁判!CEOsの皆さんが勢揃いで盛り上げます。そもそも権力者が4人いるのって、いろんな処理を分担して行えるのがメリットだと思うんですけど、この人たちいっつも一緒にいますね。仲良しか?

 

そして重要ワード!ガンダムは共鳴する!……らしいです。でもプロローグではしてなかったしなー?パーメット粒子にはまだ謎が多いですね。

 

んでミオリネのプレゼンからの株式会社ガンダム!まぁ株式会社ポケモンがアリなんですからアリでしょう。そしてそこに投資するデリング!そして不穏な言葉、「ガンダムの呪いは重い」。

 

巷ではこのデリングの行動が娘を思ってのこととされています。うーん見事な掌返し。しかしどうなんでしょう?ミオリネの偏見はあるでしょうが、娘を妻の葬儀にも参加させず、ピアノをやめさせたり婚約者を決めたりと強権的であることは事実のように思われます。ま〜ぁ他の親がロクデナシばかりなので相対的に評価高いかもしれませんが……。個人的にはそもそも強権的な人物で、それを他人にも娘にも分け隔てなく横暴に振る舞っているように見えます。

 

ではその目的はなんなのでしょうか?彼の経歴としては軍人上がりで、企業監査組織カテドラルの責任者でした。それが恐らく21年の間に軍事力を盾に経営の実権を握り、半ば下剋上的にベネリットグループの総裁にまで上り詰めたのでしょう。実際この短期にそこまで成り上がる才覚は一角のものですが、やはり反発も大きく御三家には暗殺まで視野に入れた排除を目論まれています。つまり彼らの目的はベネリットグループ内での権力の奪取です。しかし、デリングは?デリングの目的は権力だったのでしょうか?

 

そんな彼の目的が窺える言葉、というか彼の信念が垣間見えるシーンがあります。それがプロローグでの「人は人を殺す責任を最低限自分で担うべき」という考えです。これは恐らく彼が戦場で培った考え方でしょう。これに基づいてガンダムの禁止とオックスアース及びヴァナディーズの殲滅を実行します。当時ガンダムは新基軸の強力なMSとして注目されており、地球-宇宙間の緊張を高めるとされていました。つまり彼はガンダムの否定と同時に、緊張を緩和し争いを未然に防いだ……とも言えるわけです。

 

個人的には、ここに彼の目的があるように思われます。MSを売り、支配と争いを司る企業に対して、争いを未然に防ぐために強権を振るう元軍人。なんともねじくれて面白い関係ではないでしょうか?

 

そしてもう一つの重要なこと。「ガンダムの呪いは重い」。これは何を意味するのでしょう?少なくとも、搭乗者が死ぬだとかなんとか、そんなみんなご存知のことではないでしょう。

 

ここで少し脱線を。水星の魔女ではすでにさまざまな火種がありますが、その中に確実に学園の中では解決できない問題があります。それはアーシアンスペーシアンの対立です。これは学園のみならず社会全体の問題であるため、地球寮のみんなの扱いが劇的に良くなるだけでは解決にならないのです。ですが作品としてはここにもケリをつける必要があるでしょう。

 

そこで考えられるのが、ガンダムの呪いがこの差別構造に絡んでくる、という事態です。中でも特に最悪なのは、ガンダムという力がアーシアンを利する展開です。デモ映像などからも分かる通り、現在この対立はかなり根深いものとなっています。にもかかわらず本格的な武力衝突にならないのは、ひとえにアーシアンサイドに軍事力がないからです。意欲はあれど、能力がない。もしそこにガンダムという力が加わればどうなるでしょう?確実に戦争になります。そして最悪なのは現在わかっているガンダムの呪い、つまり副作用が、アーシアンには通用しなかった場合です。

 

気になっていることがあります。それはパーメットの産出地域です。いえ、星域と呼ぶべきでしょうか?作中で明言されているのは火星、水星、月のみで、あれほど過剰労働を強いられている地球では産出するとは言われていません。パーメットは空間に広がる性質があるので、活用されている場所では少なからず漂っているのでしょう。つまり、地球はパーメット的に無菌空間となっています。

 

もし、もしですが。エアリアルという無害なガンダムの製造に、パーメット粒子にさらされていない人間の生贄が必要だとすればどうでしょう?それはつまり、まだ4歳と幼くあまりパーメット粒子に晒されていなかった子供であるとか、或いは……アーシアンであるとか。

 

デリングの言う呪いとはここにあるのではないでしょうか?つまり、ガンダムは戦争の火種になるのでは?そうすれば魔女は地球にとっては解放の聖女、宇宙にとっては反逆の魔女となるでしょう。この視点による二面性は、さながら田舎者でありながら声に導かれ聖女として振る舞い、最後には魔女裁判にかけられ処刑されたジャンヌ・ダルクのようです。おや?そういえば水星という田舎からやってきて魔女裁判にかけられそうになった子がいた気がしますね?

 

不穏。不穏です。ですが多分、アーシアンスペーシアンの対立は戦争になります。いやだなー怖いなーと思いますが、ぶっちゃけ地球寮の面々だけ数が多いことからしてなんか同じ船になりそうだし。というわけで、争いを止め、人々に対話による協調をもたらせ!ガンダム

ほ、ほげーっ!?うごごごごー!?

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女第6話「鬱陶しい歌」のネタバレを含みます。

 

いやいやいや!氷の君の瞳を溶かせとは思ってたけど!それは氷が溶けて涙になるといいなという話で!眼球ごと焼き溶かせってことじゃないんだよ!バカ!

 

……すいません。取り乱しました。でもみんな取り乱してると思います。なんせ冒頭からビックリワードが連続しましたから。

 

冒頭、ついに重要な情報が明かされました。それは本編から前に発生し、プロスペラの行動原理になっている事件が21年前だ、ということです。これがプロローグのことを指しているなら、いや十中八九そうでしょうが、当時4歳のエリクトは25歳となり、現在16歳のスレッタはエリクトとは別人となります。

 

そうなるとエリクトはどうなったのでしょうか?そこで考えられるのがエアリアルの制御システムになった、という説です。前回他ならぬエランの手によって、エアリアルがガンドの呪いを克服しているのは機体の側にタネがあるということが示されました。そのタネがそもそもの適合者であったエリクトを利用した何らかのシステムである……というのは説得力がありそうです。今回の戦闘中にエランが幻視した少女やスレッタの言う「声が聞こえる」にも説明がつくように思われます。

 

確かにプロローグでエリクトがルブリスに適応した際には流入したパーメットによる紋様が現れていましたが、スレッタとエアリアルのコンビではそれが現れていません。とすると、そもそもスレッタにはパーメットが流れ込んでないのかもしれません。

 

そしてスレッタは?よく言われるのはスレッタ=エリクトのクローンというやつです。本体を機体制御に、そして恐らく最も親和性が高いであろう本人のクローンをパイロットとガンビットの一つ一つに据えることで同調を図っている……とか?ただエランも適応できているので、スレッタしか受け付けないと言うわけでもないようですが……。

 

プロローグを見るにガンドの本来の使い道は「人類を宇宙に適合させること」です。部分義体が実用化されていることから、その目標は全身義体ではないかと推察されます。つまり、ルブリスと適応したエリクトがエアリアルという全身義体を活用しているのではないでしょうか。

 

まぁそもそもどうやって機体と一体化してるのかとか疑問ですけどね。パーメット粒子の流入により人体と機械を繋ぐことができているという設定なので、パーメット粒子そのものに意識が乗り移っているとかでしょうか?でもそれだと結局エアリアルパイロットがパーメット粒子に拒絶反応を示さずに済む理由が分かりませんが……。魔女といえば洗礼を受けていない赤子を使って魔術を行うというイメージもありますので、幼い子供の意識をパーメット粒子と完全同調させると無害化できるのかもしれません。

 

そういえばそれ以外にもいろんな謎がありますね。エアリアルの操作系統はなぜ「一流プログラマを山ほど動員した」と思われるほど洗練されているのか。やはりルブリスの時の流用、つまりオックスアースの技術なのか?シンセー開発公社にそれほどの人員がいるとは考えにくいですし。

 

あとファラクトはなぜ堂々とガンドアーム運用機であることを晒したのか?ベネリットグループの中でペイル社は御三家の立場を占めていますが、裏を返せば突出した存在ではありません。むしろカテドラルの協約という共通ルールを破っていることは他社からの追求のネタにされるのは間違いありません。何か言い逃れの方法があるのでしょうか?

 

そういえば小さな点で言えば、なぜエアリアルバックパックユニットを必要としたのかも疑問ですね。原型機であろうルブリスは量産型でさえ十分に宙間戦闘をこなしていました。それに対してエアリアルの性能はさほど優れているとは言えませんでした。高機動性が売りのファラクトと比較すると劣る、というだけで問題ではないのかもしれませんが……。水星は重力が地球などより弱いはずです。つまり、スレッタとエアリアルが今日まで過ごして来た環境は1G重力下よりも無重力に近かったとさえ言えますし、その環境で十全の優位性を発揮できないとは考えにくい気もします。

 

あと1番気になるのは魔女とは誰のことなのか、です。いやプロスペラとベルメリアじゃねーのと思われるかもしれませんが、彼女らは魔女だと自認していますが、公には明らかにされていません。でも企業側は誰もが「魔女」という存在を知っています。つまり、彼女ら以外に誰もがよく知る魔女がいるはずなのです。

 

カルド・ナボ博士でしょうか?しかし、プロローグでは魔女扱いされていません。あれ以降に何らかの要因で魔女というレッテルが一般的になったのか?確かに博士は生命無力化こそ確認されたものの、死んだとは明言されていません。プロローグがテレビ放送されるにあたってEDが博士の部屋に差し替えられたのも、その存在が重要だからかもしれません。

 

なんて言ってたらダイジェストが始まります!さっさとブログを切り上げてテレビに注目しろ!俺!

水の瞳を溶かすのは

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女第5話「氷の瞳に映るのは」までのネタバレを含みます。

 

なんやかんやあってスレッタは地球寮に溶け込んでいました。そしてしれっとミオリネも。ともにスペーシアンではありますが、水星出身で差別意識がないスレッタ&社会に対する視点は公平なミオリネは、地球寮に身を寄せる学生たちにも受け入れられやすい人柄だったのでしょう。学園内では異物同士なのもGOOD!……いやGOODではないか。

 

エランの初戦闘シーンもお披露目!背後から迫るミサイルを逆噴射した自分を追い抜かせる形で回避するのは、キラの戦闘スタイルを彷彿とさせますね。砂漠だし。

 

そして地味に明かされるスレッタの家族構成。父親とはやっぱり面識がないようですね。巷ではクローン人間では?などとも言われるスレッタですが、少なくとも尋常の家族構成ではないようです。そして兄弟もいるとかいないとか。兄弟はエアリアルのことでしょうか?

 

スレッタ曰くエランのことが気になるみたいですね。まぁ同年代の人間とすら会ったことなかったのにいきなりあんな美形に言い寄られたら興味は湧くよな……。もうこの時点でグエルが聞いたら悶絶する気がしますが、なんとそんなエランからスレッタにデートの誘いが!?

 

ちなみにスレッタのどもりの長さで彼女から見た相手への距離感が掴める気がします。ミオリネはほぼ吃らなくなってますね。

 

明かされるエランの秘密……。彼は強化人士と呼ばれる特殊な存在でした。おそらくはプロローグで出てきたガンドフォーマットの副作用、過剰なパーメット粒子の流入に耐性を持つよう作られた存在でしょう。それでも苦痛は取り除けていないようですが。エランはスレッタの境遇にシンパシーを抱いていたようです。また、「彼女の顔も」別人のものだったりして、と言っていることからエラン・ケレスという名前や立場も誰かもパチモンなんでしょうね。

 

それはそれとしてデートに意気込むスレッタと、そこにブチギレるミオリネ!ロミジュリったら許さないからな!

 

そしてそれを聞きつけるグエル!お前分かりやすすぎるだろ!フェルシーが走ってきて「グエル先輩!大変っす!」って言う流れ、ギャグ系同人誌の導入として完璧すぎるだろ!

 

エランはMSに乗るのが苦痛だったようです。そらそうか、ガンドを使うと脳に手を突っ込まれるような苦痛があるわけですから。でもエアリアルにはそれがなかった。それでいて性能はガンドのそれ。表面的に技術を真似たダリルバルデのドローン技術や未来予想とはレベルが違います。それはつまり、完成されたガンダムであるということです。

 

そしてエアリアルな存在はエランに二つの事実を突きつけます。

1つはスレッタは同類ではないということ。

もう1つは……自分の存在意義がなくなったということ。

機械の側が問題をクリアした以上、人倫に反する強化人士は不要ですから。その心中たるや察するに余りあります。

 

そしてエランからスレッタへ突きつけられる、拒絶の言葉。初めて向けられたであろう明確な敵意に、スレッタの瞳には涙があふれ、こぼ、こぼ……

 

間に合ったーッ!俺たちのグエル・ジェタークが間に合ったーッ!というわけでエランとグエルの決闘が始まります。ふともも……もといセセリアが御三家同士の決闘を久しぶりと言っていることから、以前もこういうことはあったようです。が、エランの戦績が0敗であり、グエルがエランに勝てると考えていることから、恐らくグエルとシャディクが決闘したのでしょう。

 

そして始まる決闘。詳細は省くが、グエルは負ける。いくつか印象的だったシーンを上げると、まずグエルのディランザにファンネルみたいなのが認識されてないのがビックリですね。こいつあのオールレンジ攻撃目視で避けてたのか……。また、戦闘中エランの主治医?担当官?的なおばさんがプロスペラを先輩と呼ぶシーンがありました。プロスペラ=エルノラだとすると、彼女はウェンディ……?でもプロローグで死んだはずじゃ……?と思い録画を見返すと、あっ!この女MSのコックピットを刺し貫かれただけで死んだとは確認されてない!いや普通死ぬんですけどね!直後の魔女はもう1人いたってことねという発言からして、やはりプロスペラと担当官は魔女なのでしょう。

 

そしてグエルは屈辱的な形で敗北してしまいます。勝者たるエランは決闘の権利としてスレッタにあらためて決闘を申し込みます。どうなっちゃうの〜!?

 

という状態ですがあと3分で6話が始まります!忙しくてもさっさと感想は書け!俺!(SEED次回予告風)

そんなストレートに来ることある!?

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女4話「見えない地雷」までのネタバレを含みます。

 

は〜い、みなさん席について!今日の「現代サブカル学」はツンデレについてです。

 

みなさんツンデレはご存じですね?……ええ、そうです。確かにキャルはツンデレキャラですね。次、そこの君。……ふむ、ジャンヌ・ダルク[オルタ]ですか。そうですね、彼女もまた現代における代表的なツンデレの1人と言えるでしょう。では君、そう、そこの鼻息の荒い君は?…………そうですね、確かにルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはツンデレの代名詞でしょう。で、あなた本当に学生の歳ですか?

 

こうして幾人かツンデレの代表例を挙げてもらいましたが、本講義では「現代のツンデレとは一体どんなものを指すのか?」について、ツンデレの歴史の変遷をなぞる形で学んでいきます。

 

それではまずツンデレの始まりから。ツンデレの始まりはインターネットの膨大な情報に埋もれ、正確なことの始まりは掴めませんが、現在語られているのは2002年のネット掲示板における「ツンツンデレデレ」という書き込みです。これはAgeから発売されたギャルゲー「君が望む永遠」のキャラクター「大空寺あゆ」についての書き込みだとされています。

 

これはその当時、「出会った当初はツンツンしているが、関係性が深まるにつれデレデレになっていく」という時間経過による振る舞いの変化を指していました。……そうです。現代におけるツンデレとは若干齟齬がありますね。

 

ちなみにこの「君が望む永遠」のキャラクターがスターシステム的に登場しているゲーム「マブラブ」のTVアニメが現在放送されています。待ち続けたファンが失神するレベルのロボットアクション、原作通りの素晴らしいストーリー、一新されつつもどこか原作の良さを思い出させる声優陣の名演などなど……。名作づくしの今期においては知名度の面で負けている感は否めませんが、オススメの作品です。

 

ガチャ……バタン

 

……えー、いつまでも水星の魔女の話が始まらないことに痺れを切らした人が帰宅(ブラウザバック)しましたね。……続けましょう。

 

さて当初のツンデレの意味はみなさん掴めたものと思いますが、次の変化をもたらしたのが……はい、先ほどの君、ハァハァしないで。クンカクンカもです。えー、既に心当たっている人もいるかと思いますが、変化をもたらしたのが「釘宮理恵」さんです。

 

この方ご自身がいわゆるツンデレというわけではありませんが、演じられたツンデレキャラが時代を席巻したことにより、ツンデレの意味を変化させていったことは間違いありません。ルイズ、シャナ、水瀬伊織逢坂大河……全てが釘宮さんの演じられたキャラであり、全てが平成アニメ史に輝く偉大なツンデレです。キャラ人気と声優人気が組み合わさり、圧倒的な存在感を発揮したのです。現代のオタクであるみなさんには、釘宮理恵さんは今で言うどの声優程度の人気だったのか説明できれば良いのですが、残念ながら私には不可能です。なぜなら、現代のあらゆる声優さんの人気でも、単体では釣り合わないからです。もし人気ランキングがあるとすれば1位から順に何人かを合算してようやく釣り合うかどうか、といった感じです。

 

ここで登場したいわば「釘宮ツンデレ」とでもいうべきキャラクターを象徴する台詞こそ、みなさんご存じ、

 

「勘違いしないでよね!あんたのことなんか全然好きじゃないんだからねっ!」

 

です。「っ」が可愛いですね。しかしここまで講義を受けてきたみなさんならお気づきのことと思いますが、これは大空寺あゆツンデレとは異なる解釈です。どっかりと腰を据え、長い時間ギャルゲーをプレイする中で味わう「時間経過による変化」を意味していたのに対し、この新たなツンデレが現れたアニメという媒体はより短く、より手軽なコンテンツでした。これによりツンデレのツンとデレの変化にかかる時間も短くなり、さながら天邪鬼な言動のようになったのです。「ツンがデレに」のツンデレから、「ツンとデレの」ツンデレに変化したと言えます。現代におけるツンデレのスタンダードは原義的な前者より後者だと言えるでしょう。

 

そしてさらに時代が進み、現代に至ります。現代においてはツンデレから派生したクーデレ・ヤンデレ・ツンギレなどの属性もまた大きな意味でのツンデレの一種と捉えることができるでしょう。これらが生まれたのは、あまりにも巨大な存在感を得た「釘宮ツンデレ」に対するカウンターという経緯があるといえます。「釘宮ツンデレ」の魅力が色褪せることはありませんが、さすがに目新しさは時とともに薄れます。そこで気を衒うことで生まれてきたのが「派生ツンデレ」というわけです。これはさながら生物種が多様な進化の系統樹を伸ばしていく様に似ていますね。現代はこの「派生ツンデレ」の時代だと言えます。もはやこの時代においては原義的なツンデレのみならず「釘宮ツンデレ」すらも希少な存在かもしれませんね。

 

\ホータールノヒーカーリ/

 

おや、もう5時ですか。では残りの時間は水星の魔女の4話でも見て過ごすとしましょう。日曜に講義やってんのかというツッコミはなしです。

 

さてさて、今日のスレミオはどんな感じかな……?

 

グエル「勘違いするなよ!俺はお前のことなんて全然好きじゃないんだからなっ!」

 

 

……。

 

………。

 

…………やりやがった!

 

はい!というわけでね、小芝居はこの辺にして本題に入りたいと思います。校長先生風に言うと、私が静かになるまで2200文字かかりました。更に言うと、一度下書きが消し飛んだのですでに4000文字以上書いています。バカか?

 

というわけでグエルがいきなり魅せてくれましたね!まさかこの令和に男のテンプレ通りのストレートなツンデレを見せつけられるとは!いやー最高です!さらにしっかりと90度に深く頭を下げて、約束通りの謝罪をするグエル!やっぱ根が真面目なんですよこの男は!世の中の俺様キャラといえば、赤く染めた頬を指でポリポリと掻きながら「……まぁ、悪かったよ」ぐらいの謝罪で済まされようとする風潮がありますが、この男はドのつく真面目なので井の頭通りの高級車販売店の店員が客の車を見送る時の角度で頭を下げるんですね〜!それでこそだ!

 

そしてチラッと出てくるアムレット・レイコさん。大方CVは蒼月昇子さんとかになるのではないでしょうか?この子にガンダムを与えた場合、多分手がつけられなくなるので絶対にダメです。

 

そしてMS運用試験?的なやつが始まりましたね!決闘ばかりで忘れていましたが、ここは学校なので講義もあればテストもあるのです。しかしスレッタはコミュ障なので追試……。そして陰湿な嫌がらせを受けてチュチュも追試。いやはやアーシアン差別は激しいですね。もしかしてここホグワーツか?

 

チラッと映った地球寮は露骨にハコも立地も悪いですね。これはひどい。バックについている企業の格で生徒の立ち位置が決まるという発言もありましたが、総じてケツモチが弱い地球寮はそういう面でも差別されているって事ですね。

 

そしてキレる若者ことチュアチュリー・パンランチ!と、地球寮の仲間たち。まぁ〜とにかく名前が覚えづらい!なんかこう……あるだろ!スレッタ!今こそリストのあだ名で呼ぶをクリアしろ!

あとメタな話をすると、名前のあるMS整備要員が多いということは、やはり将来的に地球寮の彼等と共に戦うことになるのではないかなと予想ができますね。まぁ、誰と・いつ・なぜ戦うのかはハッキリとはわかりませんが!

 

グエルくん、ダリルバルデ没収。

正直脳内でグリムゲルデ(過去のガンダム作品のMS)とごっちゃになるからフェードアウトしてくれて助かります。カモン、ディランザ!

 

その後、悩むスレッタの元に現れた顔の良い男ことエラン!マジでスレッタが困ってるとどこでも現れますねこいつ。これで人を好きになったりしないよ、とか嘯くわけですからね。いや好きだろお前。ストーカーだろお前。グエルが未だにビビられてるのに、お前は決闘もせずにスレッタに「優しくて親切」だと思われてんだぞ。と、そんなナンパからスレッタを救う救世主が!そうミオリネですね。周りにトロフィー扱いされすぎて自意識過剰どころかちょっとイラッとしちゃうミオリネは可愛いですね。こんなに白いのにいっつも怒って赤くなって、トマトかな?

 

良いニュースと悪いニュースがある。どっちから聞きたい?……良いニュースか。ミオリネ、秀才系だった。めっちゃ優秀。これは大学で電子機器を扱う実験の指導要員をやったことがあるから言えることなんですが、マニュアルを読んでマニュアル通りにできるというのは100人に1人以下の稀有な能力です。マジで誰もできないし、そのくせマニュアル読みませんから。おそらくは高等な教育を受けてきたであろうミオリネはしっかりと優秀に育ったわけですね。まぁ反骨心の方が育ってますけど。そして悪いニュースは、ミオリネ汚部屋女子だった。といいつつ、実は彼女のことをバカにできるほど部屋が綺麗じゃないので、むしろこれも親近感が湧いていいかもしれません。まぁインスタント系は片付けとけよ……とは思いますが。特に水耕栽培とはいえ農業やってる部屋でそういうの放置するとコバエがね……。

 

弾圧される地球の様子も描かれましたね。どうやら工業力を暴力で搾取されている様子。学園仕様ではなくガチ戦争仕様の量産MSも初登場。やはり反ベネリットグループの狼煙が上がるとすれば地球からな気はしますね。

 

あと、回を追うごとにミオリネに対するスレッタの"どもり"というか、言い淀みが短くなっている……気がします。スレッタもちょっとずつ慣れてきたのかな?

 

そして追試開始!ミオリネの「差別に対する反作用が差別と相似の振る舞いを見せている」というど正論が飛び出しました。ダブスタクソ親父といい、ミオリネはレスバに強いタイプなんですね。彼女なら過去作の悪役も普通に論破できそう。それとは別に重要な話として、地味に「私のためとか言って、勝手なことしないで!」というスタンスだったミオリネが勝手にスレッタに世話焼いてるのは、少しずつ彼女も変わりつつあるということかもしれません。まぁ、自分勝手なのは元からですけどね!

 

そしてクソアマどもが小細工を……!視聴者の憎しみを今一身に受けているキャラランキング堂々のNo1でしょう。

 

ブチ切れるチュアチュリー!いいぞ!やれ!そこだ!真っ直ぐいってぶっ飛ばす!ストレートに行ってぶっ飛ばす!良いの入った!真っ直ぐ顔に行く男女平等パンチだ!ツンデレといいとあるといい、まるで電撃文庫全盛期に戻ったかのようだ!チュアチュリー・パンランチのチュアチュリーパンチ!ただでさえ略称のチュチュが過去作の金魚のチュチュミィとごっちゃになるのに、その上パンチするパンランチだ!この先彼女がパンチラしたらもうマジで分からなくなるぞ!チュチュアリー・パンチランじゃないぞ!チュアチュリー・パンランチだぞ!

 

あと1発目のチュアチュリーパンチが直撃したクソアマ1号の動きがとても好きです。全く油断していたタイミングで顎に良いのが入り、まず殴られた勢いで右に傾き、半ば脊椎の反射で頭部が元の位置に戻ろうとするも、予期していないタイミングで顎を殴られたことによる脳震盪で意識が失われ、最低限の受け身すら取れずに最も重い頭から倒れ伏す……。非常に出来のいい殴られ描写でした!ぶっちゃけ出来が良すぎて「これもしかして試しに座ってる人を不意に殴って観察しながら描いた?」という疑念すら湧きます。アニメーターのアーシアン最低だな。

 

というわけでスレッタとミオリネは地球寮のみんなと仲良くなったのでした。若干引きのカットで簡略化されて描かれたお手軽ニカ姉など面白要素も交えつつ、ラストでスレッタリストの「あだ名を呼ぶ」が達成されるハッピーエンド。

 

次回「氷の瞳に映るのは」

顔の良いストーカー男ことエランととうとう決闘するのか!?ぶっちゃけ公式サイトでガンダムに乗るとネタバレされてるがどんな感じになるのか!同じガンダムだとしても、スレッタを守る盾となれ!ガンダム!(SEED風)

グエルのブライド

この文章は機動戦士ガンダム水星の魔女3話「グエルのプライド」までのネタバレを含みます。

 

まず関係ない話なんですが、3話でもまだTwitterのトレンド一位をかっさらう水星の魔女の勢いにビビっています。それも瞬間的なやつではなく、17時の放映開始から大体鎌倉殿の13人が始まるまではトレンドを総なめしているので、かなりの勢力があるのだなと。

 

それはそれとして、まずなんと言っても今回はグエルです。1話の公開当初は嫌われ者ルートまっしぐらだった彼ですが、今やみんな大好きなヒロインに!おそらくトマト農家とミオリネ以外の全ての人が彼を気に入ったのではないでしょうか?私もそんな1人です。

 

そんなグエルくんの良いところは、なんだかんだで相手の話をちゃんと聞いているところです。自分に嫌味を言うセセリアの言葉も、自分を馬鹿にしている(と思い込んでいた)スレッタの言葉も、彼は無視することなく真っ向から受け止めています。恐らくですが、根が真面目なのでしょう。取り巻きの羨望も、父の使命も、何もかも受け止めて求められる自分として振る舞っていたのだと思います。そんな彼が唯一何にも縛られず、ただ独力で自己表現できたのがMSのパイロットとしての決闘だったのでしょう。

 

しかし、父親は彼のそんなささやかなプライドにすら理解を示さず社運をかけた決闘に介入してきます。勝敗はMSの性能によって決まらず、操縦者の腕によって決まらず、ただ結果のみが示すとは確かに言いますが、それでも決闘である以上は自力のみで戦いたかった。勝ちたかった。勝てると信じて欲しかった。しかし彼の生来の真面目さが、手段を問わず勝つことを求められていることを明敏に悟ってしまいます。それゆえ一度はコントロールスティックから手を放し、それでも通信の上では彼が戦っているかのように言葉を放ちました。

 

しかし最後は再び誇りと操縦桿を握りしめ、たとえ敗北するとも正面からスレッタに相対しました。その結果は……紙一重の敗北。前回とは異なり、もはや一片の言い訳も効かない敗北です。そして対面した勝者、スレッタ・マーキュリー。グエルは彼女が来るまでホルダー、つまり学園における勝者でした。それゆえ誰よりも勝者の振る舞いを弁えています。敗者を鞭打ち、嘲り、辱めるのは勝者の持つ当然の権利。彼は他者へ行ってきたその残酷な仕打ちが、自分に向けられることを覚悟していたはずです。

 

「あああっあああなたは!強かった、です!」

 

だからこそ、響く。

ガードを固めるように、自らのささやかなプライドを守るように、積み上げた覚悟ごと抱き止めるかのような、「ただのパイロット」であるグエルを肯定する言葉。母性すら感じさせるそれは彼の沈んだ瞳に光を取り戻させ……

 

「結婚してくれ」

 

いやプロポーズにはならんやろがい!

そうはならんやろ!なっとるけど!ええ!?という感情になりつつ、でもこうして振り返ると納得の"三"目惚れなんですよね〜!かわいいねグエルは。

 

可愛いといえばもう1人、今回太い……もとい強い印象を残したキャラクターがいましたね。セセリア・ドート。ブリオン寮に属する経営戦略科の2年生で、公式で「嫌味を言うことにかけて右に出る者がいない」と明言される毒舌家です。そんな下馬評に違わず、1話で決闘に負けたグエルを煽る煽る!彼は学園母体のベネリットグループ御三家の御曹司なんですが、まるでおそれを知らぬ太もも……じゃなくて肝っ玉の太さです。いやはや全く恐れ知らずで、その太もも……もとい神経の太さはむしろパイロットとして活かしてほしいという気持ちもあります。

 

………。

…………。

……………。

………………太もも太くない?

 

いやふっと!これは太いですよ!もうなんか公式のキャラクターイラストの時点で同人誌にありがちな謎の擬音が見えるようです!「巨乳ばっかじゃねぇか笑」「こんな女の子現実にはいないから笑」などと揶揄される通り、二次元キャラというのは往々にして胸を強調されがちです。その他の部位はちゃんと飯食ってるのか不安になる程細く描かれることも多いですが、昨今はウマ娘たちやブルアカのユウカやFGO呼延灼シャニマスの冬優子などぶっとい太ももをむしろ魅力としてデザインされたキャラクターの隆盛がめざましいです。それにしても太い!せせりあはあしふといな!こんなに太ももが太いことに盛り上がったのは、初めてエアリアルのイラスト見た時以来です。まさかガンダムのMSに更新された太ももびっくり記録がガンダムのキャラに塗り替えられるとは……。

 

多分コミケにめっちゃ出る枠のキャラです。分かる人には分かる言い方をすると、ギャン子とかミーアのポジション。かわいいねセセリアも。

 

さて、太もも繋がりで(?)エアリアルにも言及していきます。今回もMSの戦闘描写がカッコ良く、ますます水星の魔女への信頼が増したのですがそれはそれとして、実は一つ結構気になったシーンがあります。それはAIの操作するダリルバルデにエアリアルの右腕を切断されるシーン。これまでのスレッタのエアリアルに対する溺愛ぶりは、普段人見知りな彼女がミオリネにすらとっとと降りろと啖呵を切るほど。さぞやエアリアルが!と大騒ぎするものと思っていたのですが……。

 

……あれ?意外にドライ?っていうかなんなら余裕と落ち着きすら感じますね。ミオリネに自分が排水を止めるまで持ち堪えろ、と言われた時もなんか余裕そう……。むしろ「えっ?今のままでも全然勝てるけど長引かせなきゃいけないの?」くらいのテンションに見えます。愛機の片腕を落とされ、主武装ガンビットによるオールレンジ攻撃を封じられ、驚きこそすれ焦りはしないスレッタは、一体どんな経験を積んできたのでしょうか?

 

ここは彼女の背景に迫る重要な手がかりであるように思えます。ゆりかごの星では恐らく戦闘シミュレーションである「ゲーム」や危険な環境での救助活動を行なっていたことが明らかになっています。しかし、スレッタのもはや風格すら漂う強さは仮想や類似の経験からくるものなのでしょうか?むしろまさに同じ経験、つまり戦闘経験に裏打ちされた自信のように見えます。一体スレッタは水星でどんな生活を送っていたのでしょう?

 

グエルへの理解が深まるのに反比例して、スレッタはむしろ謎めいてくる。そんな第3話でした。次回「見えない地雷」地雷って基本見えないものな気がするけど、スレッタは人間関係ほぼ全てに盲目だから気にせずに突き進め、ガンダム!(SEED風)

 

 

ニカ・ナナウラのブチ切れ顔が、見た〜い!

この先には機動戦士ガンダム水星の魔女2話「呪いのモビルスーツ」までのネタバレを含みます。

 

 

 

ニカ・ナナウラというキャラクターがいます。アスティカシア高等専門学園メカニック科2年生で、明るい水色のインナーカラーが似合う地球出身の女の子です。

 

主人公スレッタとその乗機エアリアルを中心に色々と物語が動き始めた2話ですが、その中心から遠く離れた彼女の日常は地球人__アーシアンへの差別に満ちていることが描写されました。

 

悪ぶったスペーシアンの学生による明確な嫌がらせや、学園教職員のごく自然な振る舞い……。この世界のアーシアン差別がKKKのような異常者によるものではなく、ありふれたごく普通の人たちによるものであることを思い知らされる表現でした。そうそう!やっぱ差別は"みんな"でやるものですからね!クソが!

 

そんな差別に同じくアーシアンであるチュアチュリーはキレるのですが、ニカは笑って流します。怒ってもしょうがない、仕方のないことだからとでも言うかのように。それは彼女の性格によるものなのでしょう。見ず知らずの他人だったスレッタに手を差し伸べ、本来貸し借りが禁止されている生徒手帳すら貸してしまうほどのお人好し。困っている人を見捨てられない彼女の優しさが、どうしようもない差別構造にさえ働いてしまっているのでしょう。

 

 

 

…………でもよォ!

そんな甘ったれた優しさ一辺倒のキャラクターがよォ!

インナーカラーに明るい水色なんかあしらわねぇよなァ!!??

 

そう!現実の人間でもそうですが、キャラクターの髪型髪色というのは時として最も内面を表す外見!もし明るい水色のインナーカラーが彼女の内面を表しているなら、それはさながら穏やかな外面と内に秘めた激情とでも言うべき二面性の表れなのではないでしょうか!?

 

つまァり!内心激オコなのではニカ・ナナウラ!不当な差別でアーシアンを底辺に押し込めてくるスペーシアンに、溜まったストレスをぶちまけろ!ナナウラ!(SEED次回予告風)

 

さて、髪型が特徴的で内面を隠していることが予想されるキャラクターがもう1人登場しました。レディ・プロスペラ。ぶっちゃけどう見てもエルノラ・サマヤにしか見えない、ガンダム恒例の仮面の人です。もしかしたらガンダムシリーズに馴染みのない人は「仮面で正体隠す意味ある?モロバレやんけ」と思うかもしれませんが、こういう仮面キャラは視聴者目線だと正体モロバレなのが慣例なので大丈夫です。初代仮面の人ことシャアとか速攻で素顔と本名お出しするしな!

 

そんなプロスペラ周りで色々動いてましたね。ジェターク社に向かって「あなたが私に頼むのです」と意味深に発言したり、査問会で失われた体を見せつけてみたり……。色々気になることがありました。

 

「あなたが私に頼むのです」

一体何を頼むのでしょうか?これは単なる推測ですが、「エアリアルでグループ傘下の他社の機体も撃破すること」を頼むのではないでしょうか?今現在はグエルくんだけがエアリアルにボコされてメンツ丸潰れ、同社の製品への信頼も失墜……と踏んだり蹴ったりという感じですが、他の会社の機体も同じくボコされたあとにエアリアルのデータを反映した新機体を発表するならなんなりすればメンツは回復できます。むしろ、先進技術を優先的に手に入れられれば先んじることすら叶うかもしれません。一話でデリングを物理的に排除してまでグループ全体の実権を狙っていた野心家のグエルパパですから、このような餌をぶら下げられれば食いつくことでしょう。

 

そして見せつけた義手と仮面!これはいくつかの意味があると思います。まず、外した義手を投げつけてグエルパパに発破を掛ける意味。もしかしたら何かしらのメッセージを伝える手段になっていたかもしれませんね。

次にデリングを呪う意味。義手を取り外しその切断面をデリングに向けるわけですが、あれは見えぬ指先でデリングを指差していたということでしょう。以前にも書きました通り、今作のガンダムの基礎技術である義手技術GUNDの由来は、指差すことで相手を呪う北欧の呪術ガンドだと推測できます。あのときプロスペラは不可視の呪いでデリングを射抜いて見せるというような意志があったのではないでしょうか。

 

そして最後に何より目を引く彼女の仮面ですね。彼女は「この腕も、仮面の下の素顔も、全て水星の磁場に持っていかれました」と言っていましたが、彼女がエルノラだとすれば義手については嘘です。とすれば、仮面についても虚偽である可能性は十分にあるでしょう。

そこで前回長々と書いた仮説「魔女は歳を取らない説」が浮上するわけです。素顔を見せないことで自分の素性を隠しているのだとすれば、素顔にその素性が現れるということの裏返しだと解釈できます。それがいつまでも老けない素顔ということなのではないでしょうか?

これを補足する情報もありました。2話ではスレッタに向けて「魔女には見えない」、プロスペラに向けて「お前は魔女か?」などのセリフがありました。これは予想通り、ガンダムに乗ることと魔女認定されることには関連性がないことの表れでしょう。やはり魔女たる特徴は、彼女ら自身にあるのです。

 

などなど、色んなことが気になる2話でした。とりあえず今は、オープニングでチラ見えしたスレッタ、ニカ、チュアチュリーの学園日常ライフが見たいですね!争いなんて良くないわ!

 

ま、予想通りなら戦争になるけどね!